分析メガネの営業マン 〜愉快な酔拳〜 千里眼The Start
分析メガネの営業マン 〜愉快な酔拳〜
福井在住の営業マンが分析メガネを通して、日常生活やら酒を筆頭とした趣味やら仕事やら、あらゆることを好き放題に書いていきます

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千里眼The Start 

<あらすじ>
元空自の戦闘機パイロットで臨床心理士の資格を持つ岬美由紀。
彼女は優れた動体視力と表情観察の技術を組み合わせて‘千里眼’と呼ばれる能力を開花させた。
けれど、それは対面する者の感情が全て読み取れるということでもあり、その特異性ゆえに孤独感に悩まされる。
そんな中、自分にしかできない活躍の場が見えてきて・・・

千里眼The Start 千里眼The Start
松岡 圭祐 (2007/01)
角川書店
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<感想>
元空自で臨床心理士ってのが、僕の経歴とだいぶダブるんで、人から設定を聞いたときからずーっと読んでみたかった小説。
僕は僕で元空自の防空隊員で心理学修士というマイノリティに属する経歴だけど、この小説の主人公はさらに無茶なことになってる。

航空自衛隊の戦闘機乗りなら、民間に戻っても旅客機のパイロットになるとかが普通なのに、主人公の岬美由紀はあろうことか畑違いの臨床心理士を目指してしまう。
しかもパイロットとして落ちこぼれたというわけではなく、女性初の戦闘機乗りで、臨床心理士としても表情観察の分野では驚くほどの才能を開花させる。
まさにフィクションそのもの。

けど、そうした装飾を剥ぎ取ってしまうと、その中身は美人テレパスの苦悩物語と読み取れなくもない。
美由紀は‘千里眼’で対面している相手の感情が瞬時に把握できてしまい、それが原因で友人をなくす、あるいは新しく交流を生み出すことができない。
それは自分が他人にはない能力を持っているための苦悩である。
で、こうした展開はまさにテレパスが主人公の王道のように思えて仕方ない。

確かに不意の事故で発現したテレパスというより、特異な経歴から生まれた特殊な才能‘千里眼’という説明の方が、情報餓鬼の現代にふさわしい。
なんだかワケの分からない理由より、よっぽど説得力がある。

でもまぁ、そんなことは読み終わってブログの記事をまとめてる段階で思い当たることであって、読んでる最中には関係なく夢中になってしまう部分があるのは確かなんだけど。

トラブルらしいトラブルに合うことなく、遭遇する事件解決をする様子は、無敵のヒロインが誕生したことを思わせる。
とはいえ、通常の感情と反する思考を読み取ることはできず、自身が経験したことのない感情に関しては鈍感になるという欠点も露見するのだけど。
そうした無敵っぷりと分かりやすい弱点公開は、10代を中心に歓迎されるのではないかな。
[ 2007/07/29 23:54 ] | TB(0) | CM(2)

COMMENT

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tacataca | URL | 2007/07/31(火) 23:04 [EDIT]
わ!
お久し振りに来てみたら…。
『千里眼』ですかー!?
わたくし、メチャメチャ好きなんですよ♪
小学館文庫の旧シリーズから、ずっと読んでます。
どーしょーもないトンデモっぷりと、妙な現実感にハマりました。
トンデモ度は旧シリーズのほうが高いので、
そちらも読んでみてください〜。

神保銀郎 | URL | 2007/07/31(火) 23:38 [EDIT]
あら、千里眼を紹介してたのってtacatacaさんのブログでしたっけ?

トンデモなのは小学館の得意技ですからねぇ。
分かって読むなら、その胡散臭さも楽しいかも。

あとがきによると、角川の新シリーズはリアルに即したものにするんだとか。
逆に言うと、心理学の科学的な部分以外も取り込んでる旧シリーズはイっちゃってるんでしょうなぁ(笑)

まぁ、ぶっちゃけちゃうと、また読みたいような作品ではないんですけどね(苦笑)
どーも僕の趣味はハヤカワや東京創元に偏ってるみたいですな。
マイノリティとは分かっていても、海外のファンタジーやSFが好きでたまらないという。

それでも僕の経歴に限りなく似てる千里眼の岬美由紀の活躍は全然興味ないといったらウソになりますかね。

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